急性腰痛
「急性」という言葉からも想像がつくかと思いますが、「突然発症する腰痛」を指します。
「ぎっくり腰」などが特に有名です。
急性腰痛の場合は初期治療がとても大切になります。多くの場合、筋肉に炎症反応が起こり、上半身を支えることができなくなる場合が多いですので、安静にして筋肉をしっかり休ませましょう。
慢性腰痛
長期の鈍痛症状。少し体を動かすだけで広がる不快感。
そして膝や腰等の身体のこわばり。
我慢できないほどの痛みではないけれど、身体を動かすのが億劫になるような痛みは総じて慢性痛と呼ばれています。
腰痛症
「腰の何とも言えない重苦しい感覚」「ちょっとした動きで起こる鈍痛」「長時間に座っていると徐々に蓄積されていく腰の疲労感」「腰を屈めたりした際に感じる引っ掛かり」など、その症状や発生する条件とは人によって様々です。
「腰痛症」は対象とする範囲が広く、「ぎっくり腰」「腰椎ヘルニア」「軽い坐骨神経痛」などの総称であったり、またあまり症状はっきり出ていない場合に診断名として使われたりします。
腰痛症の症状
腰が重くるしく感じたり・違和感を感じます。
力を入れると腰が抜けそうになる不快感・痛みが出ます。
じわじわと続く若干の痛みを感じます。
臀部から足にかけ少し痺れを感じる場合もあります。
手洗い時、洗髪時にうまく前屈ができない(すぐに痛くなる)、
前かがみの姿勢がつらいという症状が出ます。
腰痛症の原因
腰の筋肉の疲労
腰の筋肉の筋力低下
腰椎、骨盤周辺の歪み
同一姿勢による部分的な筋肉の酷使
ヘルニア等による神経、筋肉の圧迫
腰痛症の対処
接骨院・整骨院に行き、腰周辺の筋肉、骨格の状態を診てもらって原因を探っていきます。
筋肉系の問題ならコリや痛みを取り、良好な状態へ回復させていきます。
骨格系の問題なら骨盤矯正・カイロプラクティックなどで骨格を整えます。
日常生活のなかにある疲労の原因に対処します。
身体の筋肉をストレッチやトレーニングなどによって整えます。
腰痛症の施術
重苦しさや違和感、痛みなどを感じている腰の筋肉は疲労して凝り固まってしまっています。
腰の筋肉の緊張が腰部の内圧を高め、坐骨神経痛の引き金になっている場合もあります。
アトム接骨院では、干渉波療法、牽引療法、ウォーターベッドなどによって血行を良くしていきます。
あわせて、マッサージにより全身をほぐして痛みをとっていきます。
症状によって矯正やカイロプラクティックを行い、
身体の歪みをとっていきます。
ぎっくり腰
ぎっくり腰には主に二種類あります。
瞬間的な強い圧力を外部から受ける事によって、腰椎が「グキッ」と一瞬スライドし、元に戻ります。その急激な運動圧力に靭帯や筋肉組織が耐え切れず激しい炎症を起こし、激痛を引き起こすのが特徴です。「腰が抜けた」ような感覚が特徴で、腰椎の「捻挫」といえます。
腰の筋肉が急に収縮した際に筋肉自体が損傷を受けた場合で、筋肉の表層が裂けたような状態になった場合です。やはり激痛があり、腰の「肉離れ」ともいえます。
ぎっくり腰の症状
非常に激しい腰痛が出ます。
腰から下が抜けてしまうような独特の感覚を感じます。
痛みや、腰に力が入らずに腰上を支える事ができません(腰上が据わらない)
初期で酷い場合は寝ていても痛みが治まりません。
2~3日の安静にすればかなり痛みが改善していきます。
痛みが改善した後は「慢性期」に突入。若干の痛みが継続的に続く場合があります
ぎっくり腰の原因
腰椎の限定的な部位にかかる極めて強い圧力。重いものを持ち上げようとしてなどが引き金になります。くしゃみしてぎっくり腰をおこしてしまう場合もあります。
急ブレーキなどの急激な反作用の圧力が腰にかかります。
長期的な筋肉疲労の蓄積。デスクワークや運転などを日常的にしている人は注意が必要です。腰椎、骨盤周辺の歪みによる筋機能の低下も原因になります。
ぎっくり腰の対処
発症したては絶対安静(最低でも2~3日)にしてください。
初期は筋肉の炎症が強くなってしまうので暖めてはいけません。
症状が引いてきたら、今度は筋肉を暖め、血流促進していきます。
少しずつできる範囲内で体を動かしていきます。痛みが残っているからといって安静にしすぎると慢性腰痛に陥りやすくなってしまいます。
油断は椎間板ヘルニアを招く事も・・
ぎっくり腰は腰椎に起こる「椎間捻挫」とも言われています。
つまり背骨と背骨の間の捻挫ですので、しっかりと痛めてしまった腰椎を安静にしてあげることが大切になります。問題は「ぎっくり腰だし」と甘くみて無理をしてしまった場合です。
痛んだ腰椎は体を支える機能を維持する為に周囲の筋肉へ助けを求めます。
最初は周囲の筋肉が助けてくれるので特に問題はありませんが、周囲の筋肉にも疲労が蓄積しやがて限界を越えてしまいます。
筋肉も疲れ果ててしまい、限界を超えた腰は「椎間板ヘルニア」を引き起こしてしまう場合があるのです。
ぎっくり腰の施術
ぎっくり腰の初期では、絶対安静にする必要があります。
アトム接骨院では、痛みの強い時はまず、
超音波療法、ソーマダイン(微弱電流治療器)などを使用して除痛を優先して行います。
初期のうちからこれらの電気治療を行うことで痛みの軽減は格段に早くなります。
最初の強い痛みが落ち着いたら今度は緊張してしまっている腰部の筋肉をほぐしていきます。これを行わないといつまでも痛みが残ってしまいます。
干渉波療法、マイクロ波治療、牽引療法、ウォーターベッドなどに併せて、マッサージをしていくことが非常に効果的です。
椎間板ヘルニア
「ぎっくり腰」「腰痛」の中でも最も「激痛」を伴う疾患と言われています。
椎間板ヘルニアの神経痛は程度にもよるものの、「身体的な痛さ」とともに「精神的な苦痛」がものすごく大きいものとなります。
椎間板ヘルニアの神経痛は腰痛・痺れ・感覚障害など色々な症状が見られます。
主には腰部~足にかけての激痛です。日常生活に及ぼす支障も大きく、徐々に当事者の精神を削っていきます。 突然に椎間板ヘルニアになってしまった場合、まずは「絶対安静」で横になりましょう。その際横向きの姿勢が最もオススメです。
どうしても仰向けのほうが楽な場合は、膝の下に枕を入れるなどして膝を曲げた状態で休んでください。
椎間板ヘルニアの場合、必ず病院か接骨院・整骨院に受診してください。
椎間板ヘルニアの症状
腰~お尻~太腿~足先へと至る「坐骨神経」に沿った痺れ感を感じます。
ものすごい激痛を感じます。
姿勢により激しい痺れが出ることもあります。
歩行、立ち上がるのが困難となります。
咳・クシャミをしたら腰に激痛が走ります(痛みが響くような感じ)
精神的な苦痛も非常に大きいと言われています。(特に神経痛が初めてという方の場合、日常生活に及ぼす影響が大きい為)
椎間板ヘルニアの原因
腰椎部にできたヘルニアが神経を圧迫することで症状がでます。
(下部腰椎4番~5番が特に多い)
腰椎への過負荷による筋肉疲労が引き金になります。
腰椎への過負荷による骨格、骨盤等の歪みも引き金になります。
精神的ストレス(自律神経系の影響)も関わっている場合もあります。
睡眠不足・栄養不足による、筋肉・椎間板への休息不足も原因になります。
椎間板ヘルニアの対処
「痺れ」「痛み」が激しい初期は絶対安静を守ります。
病院か接骨院・整骨院にかかり、ヘルニアの部位や程度、筋肉や神経の状態を診てもらってください。必要によってはMRIやCTなどの画像診断もあります。
ヘルニアの状態が把握できたら、かかった治療院の治療プランに従い、焦らず、確実に治療を進めていきます。
椎間板ヘルニアの施術
腰椎椎間板ヘルニアの初期で、痛みが強い時は絶対安静が必要です。
アトム接骨院では、超音波療法、ソーマダイン(微弱電流治療器)などを使用して除痛を行いつつ、干渉波療法、マイクロ波治療、マッサージなどにより血行促進して、ヘルニアを起こしている椎間板の吸収を促していきます。
また、最初の激痛が治まったあとも腰部から足へかけての痛みや痺れ感といった
坐骨神経痛などの症状が残る場合、牽引療法が非常に効果的です。
脊柱管狭窄症
「加齢」が原因の腰椎疾患です。
加齢により代謝機能が低下したことで、腰椎に変形が起きて骨が脆くなってしまったり、椎間板が減ってしまったりします。
そうすると、脊椎に本来隙間のない部位に隙間が生まれたり、本来は隙間があるべき部位に隙間がなくなってしまったりといった現象が起こってしまい、従来のバランスが崩れた結果、「脊柱管狭窄症」「腰椎すべり症」「腰椎分離症」などの様々な症状が生まれる
原因となってしまうのです。
ですので、変形性腰椎症は、それ自体が痛みを引き起こすというよりも、それが原因となって他の症状を引き起こし易くなるものだとお考え下さい。
変形性腰椎症(変形性腰痛症)の症状
腰周辺の痛み。
腰周辺~臀部の範囲での若干の痺れ。
長時間の歩行困難(痛みが蓄積されていく)。
洗髪時・洗面時に前屈が長時間できない(徐々に腰が痛くなっていく)。
などなど原因により症状は様々です。
変形性腰椎症(変形性腰痛症)の対処
腰椎の変形を進めないように筋肉をほぐして良好な状態を維持しつつ、筋力強化を図ることが大切です。
「脊柱管狭窄症」「腰椎すべり症」「腰椎分離症」などを引き起こさない為にも、腰のコルセットなどで腰部の負担を減らしていくことをおすすめする場合もあります。
変形性腰椎症(変形性腰痛症)の施術
腰椎に変形が起きている影響で、バランスの崩れた腰部の筋肉には大きな負担がかかっています。
それにより腰の筋肉自体に痛みがでていることも少なくありません。
アトム接骨院では、干渉波療法、マイクロ波治療、牽引療法などにより、腰の筋肉の緊張をとり、血行を良くしていきます。
そしてマッサージ行い、腰の筋肉のバランスを整え痛みの原因の排除をしていきます。
脊柱管狭窄症
背骨の中を走る脊髄中枢神経の通り道「脊柱管」が狭くなってしまう症状です。
「加齢による腰椎の変形」「腰椎すべり症」「椎間捻挫」などにともない、脊柱管狭窄症を発症するケースが殆どです。
姿勢の歪み、椎骨のズレ・変形によってすぐに脊柱管は狭くなってしまいます。
元々、それほど幅には余裕があるわけではない脊柱管なので、少しずれても、脊髄は椎骨や靭帯に接触をしてしまい、神経痛が起こります。
下肢の痺れや、長時間の歩行が困難になる間欠跛行(かんけつはこう)等はこの脊柱管狭窄症によって引き起こされる代表的な症状です。
脊柱管狭窄症の症状
神経痛、痛みがでます。姿勢の取り方によって強く出るなどもあります。
長時間の歩行が困難になる間欠跛行(かんけつはこう)という症状がでます。
脊柱管狭窄症の代表的な症状です。
腰部の鈍痛、痺れ感がつきまといます。
脊柱管狭窄症の原因
腰椎すべり症による椎骨のズレにより起こります。
腰椎分離症による椎骨のズレにより起こります。
椎間捻挫による椎間関節のズレにより起こります。
ぎっくり腰によるすべり症の発症に伴い出ることがあります。
加齢による腰椎の変形によりひきおこされます。
骨格の歪みによる筋バランスのアンバランス化、患部周辺の筋肉の低下が加齢による
腰椎の変形を招きます。
脊柱管狭窄症の対処
痛みが激しい場合には安静を守りましょう。
病院、接骨院・整骨院にて筋肉・骨格の状態を診てもらいます。
原因となる骨格・筋肉の治療をしていくことで腰の負担を軽減していきます。
また、神経痛に対しても治療していきます。
合わせて、症状の度合いに留意しながら腰部、背部の筋力を取り戻す必要があります。
※「間欠跛行(かんけつはこう)」の症状
歩いていると徐々に痺れが走る、腰、足が重苦しくなるなどして歩行困難になりますが、しゃがむ、背筋を丸める姿勢を取るとすぐに回復してまた少し歩けるようになる、という状態の繰り返しになります。
「間欠跛行」の症状は程度によって大きな個人差が生まれます。
歩ける距離が10m~30mと幅があったり、歩ける時間も2~3分から15分くらいなど様々です。
ですが、時間や距離より「間欠跛行」という事実が何よりの問題ですので「症状は重くないし」と油断せずになるべく早い時期で専門家の診察を受けるようにしましょう。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは中高年に特に多い、腰椎の慢性的な歪みです。
腰椎を支える「筋肉」「靭帯」「椎間板」等の組織が加齢や筋力の低下などにより、少しずつ、少しずつ腰椎が「主に前方へと」ずれていってしまう現象です。
「何となくの違和感・我慢できる痛み」が多い為症状を我慢したり、放置してしまい、知らない間に慢性痛へと成長してしまう場合が多いのが特徴です。
腰椎すべり症の症状
慢性的な痛み、重だるさがでてきます。これは滑った腰椎による「神経圧迫」と「筋疲労」によるものです。
「神経圧迫」は滑った腰椎が脊髄に触れたりして神経痛が起こり、慢性的に重だるいといった症状を起こします。姿勢によってはするどい神経痛が出ることもあります。
「筋肉疲労」は、すべりを起こした腰椎のせいで、身体には「歪み」が生じます。
その結果、左右の筋バランスが崩れてしまい、一方の筋肉には過負荷がかかり、筋肉が徐々に疲労を蓄積してしまい痛みとなるわけです。
腰椎すべり症の対処
すべりを起こした腰椎は非常に不安定になっています。
まずは痛みをとる治療をおこないます。
鈍痛やしびれ感などは継続して治療をしていく必要があると思われますがそれに合わせ筋力強化をはかり不安定になっている腰椎を助けてあげましょう。
腰椎すべり症は「脊柱管狭窄症」を引き起こす場合もあります。
すべりを起こした腰椎の部分で脊柱管のバランスが崩れ、脊柱管を狭くする原因となるからです。
「間欠跛行」の症状が出てきたら「脊柱管狭窄症」が起こっていると考えてまず間違いはありません。
腰椎すべり症の施術
不安定になった腰椎を支えるために腰まわりと骨盤の筋肉が固くなってしまっています。
腰まわりと骨盤の筋肉の緊張を取り除き負荷を減らすことで痛みや神経痛は改善されます。
干渉波療法、牽引療法 、ウォーターベッドなどで血流を改善し、マッサージにより腰部、背部、臀部、坐骨神経痛が出ていれば神経痛に沿って脚にまでマッサージをしていきます。
また、普段からコルセットをするなどして腰の負担を減らしていくことも大切です。
脊椎分離症
分離症は椎骨の背中側、「椎弓」の一部が疲労骨折などによって分離(剥離)してしまった状態です。
分離した部分が神経・筋肉組織に接触して痛みを起こしたり、痺れを起こしたりしてしまう疾患です。
「剥離分離症」といった呼び方もあります。
中高生のスポーツマンには自覚症状がないまま、腰椎や胸椎の椎弓が疲労骨折を起こし、「隠れ分離症」になっている場合も少なくありません。
脊椎分離症の症状
分離・剥離部分の鈍痛、痺れ、違和感・不快感などが出ます。
また、特定の姿勢を取った際に症状が強く出る場合もあります。
脊椎分離症の原因
特定の椎骨への過負荷⇒疲労骨折。
集中的な激しい運動による筋肉・骨格への疲労蓄積。
脊椎分離症の対処
激しい痛みがある場合は安静を守ってください。
病院、接骨院、整骨院などでみてもらってください。レントゲン診断をする場合もあります。
身体に出ている症状によって痛みをとったり痺れを取り除いたりといった治療をしていきます。
椎骨の分離した部分が刺激を起こしていて症状が強い場合は、摘出手術も視野に入れます。
坐骨神経痛
「坐骨神経の圧迫」によって発生するお尻から足先にかけての強い痺れ,または鈍痛といった症状を坐骨神経痛といいます。発症するのは若い世代から年配の方まで様々ですが、その原因は異なっている場合が多いようです。
若年層の場合は「椎間板ヘルニア」から併発するものが多く、年配の方の場合は「脊椎すべり症」や「脊椎分離症」から併発する事が多いです。鈍痛の場合は歩く際に少し痛みを感じる程度で済みますが、症状が悪化してくると痺れの範囲がお尻から足先へと拡大し、更には背中を反る事ができなくなる場合もありますので、油断は禁物です。
坐骨神経痛は「病名」ではありません。「症状名」です。つまり、坐骨神経痛とはそれ単体で発症するものではなく、必ずその「原因」となる他の「病気」が存在しています。
ですので、坐骨神経痛の治療にはまずその原因となっている「病気」を見極めて対処をする必要があります。
坐骨神経痛を引き起こす腰の病気
- ぎっくり腰(急性腰痛)
- 椎間板ヘルニア
- 脊椎管狭窄症
- 脊椎すべり症
- 脊椎分離症
- 変形性腰椎症